広島では何年振りかの大雪で、さすがに冬だなーって思っていたらもう3月。雪見酒じゃなく、そろそろ花見の計画を練らなくちゃいけない季節になりました。学生さんたちは試験、卒業式、卒業旅行、入学式などなど大事なイベントが多い時期ですね。気候も不安定だし、体調を整えるのも大変です。「できれば『一生に…度』と『一ヶ月に一度』が重ならないでちょうだい」と願う女性は多いと思います。『一ヶ月に一度』について復習しておきましょう。

 月経周期は最終的には卵巣から分泌される二つのホルモン。つまり、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が子宮内膜に作用することで作られています。
 まず月経によって剥がれ落ちた子宮内膜は、エストロゲンの作用で厚くなっていき(増殖期)出血が止まります。やがて排卵が起きると、卵胞は黄体となってプロゲステロンを分泌します(分泌期)。この黄体は約2週間程度で萎縮してしまい、プロゲステロンの分泌量が少なくなります。その結果、子宮内膜の血管が収縮して根こそぎ剥がれていきます。これが月経周期となるわけです。

 この二つのホルモンの作用をうまく利用してやると、ほぼ思い通りに月経を早めたり遅らせたりすることができます。
 月経を早めるためには、自前の排卵が起きる前に、プロゲステロンを一定期間子宮内膜に作用させてやります。プロゲステロンの作用が無くなれば出血、つまり人工的な月経が起きます。特に変わったことが無ければ、この「人工的な月経」からまた新たな月経周期が始まります。

 月経を遅らせるには、自前のプロゲステロンが少なくなる前にプロゲステロンを補充してやります。プロゲステロンの補充を中止すれば出血が起きます。この時、通常の月経より少し量が多くなることがあります。
 婦人科に相談に来られる時期にもよりますが、月経を早める方法はあまり確実ではないし、キチンと予定の日までに終わってくれないかもしれないので、月経を遅らせる方法がよく使われます。

 周期がかなり正確な人ならば予定月経の2〜3日前からホルモン剤を飲んでもらい、出血してもいいよという日まで続けます。普通飲み終えて2〜3日で月経が始まります。あまり正確でない人は早めに飲み始めればOKです。飲み忘れさえなければまず大丈夫です。
 ただし、ここでちょっと考えてみてください。月経を遅らせている状態は、まさに妊娠している状態(ホルモン的に)を作り上げています。妊娠初期のつわりに似た症状が薬によって起きることがあります。飲み始めて3日ぐらいで落ち着くことが多いのですが、だめな時は注射に切り替えると落ち着くこともあります。
 月経は遅らせることができたのに、口を押さえてトイレに駆け込んでいると、せっかくのイベントも台無し。友達に妙な邪推をされかねませんからご注意を!

 今年の2月14日は日曜日。義理チョコの義理を欠くには絶好の口実です。不景気の折、経費が削減できてほっと一息ですね。反面、本命チョコで今年こそは!と気合が入っていた人にはちょっとかわいそうな日程かも知れません。いずれにしても個人消費の伸びはあまり期待できず、大蔵大臣・経済企画庁長官が頭を抱えてしまいそうす。
 ちょっと寒い話になりましたが、「寒い」と言えば、この頃は一年中で最も寒い季節です。風邪のウィルスは低温に強く、乾燥を好みます。そのため、風邪を引きやすいので充分に注意してくださいね。家に帰ったら「手洗い」、「うがい」。暖房をする時には空気が乾きすぎないように気を付けてください。

 ちなみに、風邪の予防には「手洗い」、風邪にかかったら「うがい」が効果的のようです。また、マスクは風邪のウィルスを防御することはできませんが、気道の湿度を保って風邪にかかりにくくする効果があります。参考にしてみてください。
 風邪を引いてくしゃみ・鼻水が出るのはウィルスを追い出すため、熱が出るのは高温に弱いウィルスをやっつけるための防御反応です。普通の体力であればおよそ三日間で回復しますので、風邪を引いたら消化の良い、栄養価の高い食事を摂って寝ているのが一番です。しかしそれが出来ない人は、熱を下げたり、くしゃみ・鼻水を止めなければ仕事になりません。そこで風邪薬の出番です。

 風邪の季節になると、よく電話で相談を受ける内容に「妊娠中なんですが、風邪薬を飲んでしまいました。大丈夫でしょうか?」というのがあります。飲んだ後に言われても今更しょうがないわけですが、不安になるのも良くわかります。結論から言うと、実際に市販されている薬のほとんどは、大量に使用しない限りは心配要らないとは思います。
 確かに、一般に胎児奇形を起こす可能性の高い薬とか、胎児に強い影響を及ぼす薬は存在します。が、そのような薬もある一定量を超えなければ何も起こしません。たとえば100錠飲んだら指がなくなる奇形を起こす薬があったとして、3錠飲んだら指の百分の三がなくなるわけではないんです。

 そのような訳ですから、誤って薬を飲んだ後にはあまり神経質にならない方がいいと思います。でも、逆に健康食品といっても大量に摂ると危険な物質(たとえばビタミンA)もありますので、妊娠を希望されている女性は安易な判断で薬などを飲まない方が良いことは間違いありません。「君子危うきに近寄らず」。来週ぐらいから月経が始まるかな?という時期からは、お医者さんに充分な説明を受けてから薬を飲むか、お近くの産婦人科で処方してもらってください。

 紅白歌合戦で安室奈美恵、産休より復帰!
 個人的には嬉しいのですが、まるまる一年間経つとMAXもメジャーになっているし、SPEEDもすごいし、知念も出てきたし、「沖縄出身」でくくってしまうと何となく目立たなくなってしまいそうで少し心配です。でも、多分これからもブランクを感じさせない大活躍をしてくれるでしょうね。楽しみにしています。なんせ産婦人科の家に嫁いでくれたのですからとても他人とは思えません。歯医者なんかに負けるな!(勝手な思い込みです。ごめんなさい)

 ところで、普通の人は産休ってどのくらい取れるのでしょう?
 いわゆる「産休」は、労働基準法にその規定があります。平成10年4月1日に改正があって、以前より少し休みが長くなりました。分娩予定日から6週間前より、請求すれば休むことができます。この場合、経過も順調で休む必要がなければ、仮に産休を取らなくても構いません。しかし、出産後8週間までは体の調子が良くても、仕事に就いてはいけません。ただし、6週間以後で医師の許可があれば仕事をすることができます。つまり、産前休暇は権利で、産後休暇は義務なんです。

 仮に産前休暇を6週間申請し、予定日から2週間遅れてお産をした場合、合計16週間の「産休」を取ることができます。
 休暇はこれだけではありません。妊娠検診に必要な時間。つまり通院時間、待ち時間、診察時間を含めた時間を休むことができます。妊娠検診は妊娠23週までは4週に1回、妊娠35週までは2週に1回、それ以後出産まで1週間に1回必要です。さらに、医師の指示があって追加の検診を受ける時も休むことができます。

 休みだけでなく、妊婦さんはいろんな方法で保護されています。時差出勤や勤務時間を短縮することで、ラッシュアワーを避けて通勤できるようにしてもらうこと。充分な休息ができるように休憩時間を延長してもらうこと。間食ができるように休憩回数を増やしてもらうこと。負担の軽い作業に換えてもらうこと。仕事の内容によっては妊婦さんがやってはいけない業務もあります。例えば、有毒ガスが出ている職場、重量物を扱う職場でも仕事に就いてはいけないと規定されています。
 子供は社会の宝です。有能な女性が仕事をしながら安心して子供が生めるように、みんなで守ってあげる必要があります。決して他人事ではないんです。
 ママさん歌手、がんばれ! ママさんOL、がんばれ!

 生理痛。どうして女だけ辛い思いをしなけりゃいけないの? 痛み止めは癖になるから飲まない方が良いって友達は言うし、生理痛ぐらい我慢しなさいってお母さんも言うし、しょうがないのかなあ。

 生理痛を始め、月経期間中に月経に随伴して起こる病的症状を「月経困難症」といいます。何が「困難」なのか良くわかりませんが、気分的には「月経迷惑症」の方があってるかも知れませんね。多いものから順に症状をあげると、お腹が痛い、腰が痛い、お腹が張った感じがする、吐き気、頭が痛い、体がだるい、食欲がない、いらいらいする、下痢、憂鬱な気分になる、などがあります。これだけいえばどれかに当てはまりそうですが、日常生活に差し障りがあるようならば「病的」と考えて良いと思います。痛みの訴えがほとんどなので普通「月経困難症」といえば生理痛です。

 「月経困難症」には大きく二つの種類があります。「機能性月経困難症」と「器質性月経困難症」です。機能性、器質性という分け方をお医者さんはよく使います。人間を機械にたとえるならば部品が一部壊れたとかが器質性、部品は全て整っているのに噛み合わせが悪いとかが機能性と考えてください。
 「器質性月経困難症」は30歳代から増えてきます。「子宮内膜症」とか「子宮筋腫」などが原因としてあげられます。月経ごとにだんだんと痛みが強くなっていく、月経量が増えていく時は要注意です。それぞれの原因によって適切な治療を受けることが必要です。

 「機能性月経困難症」は初潮後数年に起きることが多く、月経初日または2日目の出血が多い時期に強い痛みを感じるものを主にいいます。まだまだ子宮も未発育ですから月経血の通り道である「頚管」も細く、中に溜まった血液を押し出そうとして子宮が強く収縮するために起きる痛みと考えられます。皆こんなに痛いのかなと思いながら一生懸命我慢してるんでしょうね。ただ、この時期は卵巣機能も未熟ですから排卵が起きていない周期も多く、その時にはあまり痛くないのでなんとか折り合いがつくのでしょう。

 いずれにしても、一人で我慢しないで痛みから自由になりましょう。痛ければ痛み止めを飲んで良いと思います。一生、毎日飲むわけじゃなし恐れることはありません。もし通常量飲んでだめならその時、産婦人科に相談してください。
 生理中も痛みから開放されて「RELAX!」

自分の運命は自分で作るもの
 出生率過去最低! という見出しが新聞に出始めてもう数年がたちます。その反面、望まれない妊娠の数は決して減っていません。女性の社会への進出、晩婚化のためか「まだ子供は欲しくない」状況が多いのでしょう。『生む』、『生まない』は女性だけが持っている特有の権利です。でも、その結果体を傷つけてしまうのも女性です。

 そこで、知っておきたい避妊の方法カウントダウン! まずは、「みんなが使っている方法」。
第1位 鬼塚先生が大切にしていたアレ、コンドーム。約75%。AIDS予防のためとかで一時期街頭で配られたりもしましたし、包装とかもかなりオシャレになって女性受けしている様です。
第2位 膣外射精。約20%。感性を重んじている方々がよく利用されている様です。「絶対中で出しちゃダメッ!」ってやつです。
第3位 殺精子剤。約2%。フィルム状のもの、ゼリー状のものとか結構種類もあります。
第4位 オギノ法。約1%。本来、妊娠するには何時が良いかを知るための方法を逆利用したものです。「えっと…今日は大丈夫だっけ、どうだっけ?」 

 次に、「妊娠率(この場合失敗率)の高い方法」。
第1位 何もしない。約85%。当然ですね。でも約15%の人は欲しくても妊娠しないんですね。
第2位 膣外射精。約25%。「気を付けてたはずなのに…」失敗した人のほとんどがこの方法です。まずアテにしないでください。
第3位 ほぼ同率で殺精子剤とオギノ法。正しく使えば数%、実際は約20%。時間制限があったり、月経周期が不規則で計算できなかったり、きっちり出来ませんよね。
第4位 コンドーム。正しく使えば約2%。実際は約10%。性病予防のためにも正しく使いましょう! 余韻を楽しんでいると失敗します。注意してください。
第5位 IUD。約2%。お産の後で次の子までに使うには良い方法ですが、お産の経験が無い人にはあまり勧められません。
第6位 経口避妊薬。0.1%以下。毎日飲むのは億劫ですが、飲み忘れさえしなければほぼ100%信頼できます。ただし、病院に行かなければ手に入りません。

 以上、参考になりましたでしょうか?
 とっても大切な人が出来たら、専門医に相談してみてください。あなたにあった方法が必ずあります。あなた自身の運命です。彼任せで良いんですか?

 「風邪引いちゃったんで、風邪薬ちょうだい!」
 と言われても、お医者さんは基本的に心配性です。喘息じゃないかな?とか、肺炎をおこしてないかな?とか、ひょっとして心臓が悪くないかな?とか、この薬にアレルギーはないかな?とかいろいろ考えてしまうんです。そのため、根掘り葉掘り昔のことまで聞いたり、あれこれ診察したり、念のためとか言って検査したりもします。その結果、「風邪みたいですね。お薬出しておきましょう」となります。「だから、はなっからそう言ってるジャン! さっさとしてよ!」とは思わないでくださいね。それもこれも、全てあなたのためを思ってのことですから。

 別に構えるほどのことではありませんが、お医者さんにかかる時のマナーというか、最低限押さえておきたいポイントがいくつかあります。そのうち、「問診」といいますが、お医者さんとの会話のなかでのポイントは、「現病歴」、「既往歴」、「家族歴」と呼ばれる3つの″歴史″です。
 「現病歴」とは、今、まさに受診するきっかけとなった病気の歴史です。5W1H(ただしWhoは当然ながら省きます)が基本ですが、少なくともいつから、どんな症状が、どのように起きたのか整理しておいてください。かといって、微に入り細に入りあまり詳しく話していてはキリがありませんので、簡潔にまとめてくださいね。小学生の時の風邪の話をされてもちょっと困ります。

 生まれてから今までにかかった病気の歴史が「既往歴」です。盲腸の手術を何歳の時に受けたとか、学校の検診で不整脈があると言われたとか、アレルギー性鼻炎で今薬を飲んでいるとか、「そんなん関係無いって!」ことはないんです。この機会に予防接種はちゃんと全部受けているか、はしか・水疱瘡などの感染症にかかったことがあるかなども、一度お母さんにしっかりと確かめておくと良いですね。
 そのほかに、今まで使った薬、注射、食べ物のアレルギーがあるかどうかは非常に大切です。特に蕁麻疹(じんましん)が出たり、ショック状態になったりした薬の名前は絶対に覚えておいてください。場合によっては命取りにもなりかねませんからね。

 また、女性については「月経歴」、「分娩歴」がこれに加わります。せめて最終月経が何日から始まったかは確認しておいたほうが安心です。「女を見れば妊娠と思え」という格言が医者仲間にありますが、私達産婦人科でも時に見逃してしまうことがあります。
 最後の「家族歴」ですが、高血圧、糖尿病、高脂血症、癌などなど、多因子遺伝というか家族での発症率が高い病気もありますのでチェックが必要です。ただし、ここでの家族は血のつながった人のことです。ご主人・ペットは、特別な時以外は一応除外して考えてください。

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