STD(性感染症)第3弾。『性器クラミジア感染症』です。
 いよいよ本命登場です。STDに関する厚生省の統計では、クラミジアの発症頻度は1992年以後断然トップを保って増え続けています。男女別に見てみると男性はほとんど横ばいで、女性、特に若い未婚の、たぶん美しい女性の感染者がぐっと増えてきています。ここが問題なんですね。この条件に当てはまる貴女。ちゃんと最後まで読みましょうね。
 ただし、暇つぶしにちょっとパラパラっとめくっただけの貴女。
 「ぴーぷるは買ってから読みなさい」
 いいですね。

 さて、『性器クラミジア感染症』は「クラミジア・トラコマティス」が原因菌で、主に性交渉によって感染します。症状が強く出る人も、ほとんどない人もあり、初めのうちははっきりしません。そのため病院に行くこともなく、次々に新たな感染者を増やしていきます。
 痛くも痒くもないんなら、い〜じゃん!というわけにはいきません。クラミジアは、不妊症・子宮外妊娠などの原因にもなってしまいます。また、知らないうちに子宮・卵管さらには腹腔内(お腹の中)にまで感染が及んでしまい、ある日突然、激痛のために救急車を呼ぶ羽目になることもあります。

 治療法は抗生物質になります。クラミジアに効く抗生物質をだいたい1〜2週間服用します。わりと効きは良いのですが、パートナーと同時に治療しないといつまでたっても移しあいこで治りません。「ピンポン現象」と言いますが、ラリーは早めに終わらせなければいけません。
 結構大変な病気というのはわかってきましたが、いったいどんな症状に気をつければ良いんでしょうか?

 おりものが増える、軽い下腹部の痛み、セックスの時の痛み、不正性器出血などが症状として言われています。でも、どの症状もクラミジアに特徴的なものではありません。そのうえ、約7割の人は全く症状がありません。
 困りましたね。やはり予防が一番のようです。無防備なセックスはしないこと。これに尽きます。避妊は低用量経口避妊薬。STD予防はコンドーム。まだあまり出回っていませんが、女性用コンドームは特に有用です。
 ところで、最近、咽喉へのクラミジア感染が増えているようです。パートナーがファッションヘルスフリークかどうか、要チェックですね。

 昨年9月2日に国内で発売されて、満一歳を迎えました。先日、ある会社の製品にミスプリントが見つかって回収する騒ぎがあり、とんだ誕生祝いになりましたが、使ってみて初めてわかることってありますね。
 発売になったのは5種類、9品目の薬です。5種類というのはホルモンの種類と量によって区別されます。もともと「ピル」は卵胞ホルモンと黄体ホルモンを同時に含む薬です。そのうちの黄体ホルモンの種類が2種類あり、さらにホルモンの配合パターンで種類が分かれます。

 9品目というのは、全く同じ内容の薬でも作った会社によって名前が違うからです。各々工夫を凝らしているわけですが、データ上は副作用の頻度とか効果とかもあまり目立った差はなくて、まあ五十歩百歩かなと思っていました。
 ところが使ってみると、人によってかなり「合う・合わない」というか、相性があるのがわかりました。2〜3カ月ちゃんと使っても、どうしても不正出血が起こってしまうので、少しホルモンの配合パターンの違う薬にするとぴたっと出血が起きなくなった人。飲み始めてからにきび(吹き出物?)が増え始めたので、黄体ホルモンの種類が違う薬にすると、徐々にですが以前よりきれいな肌になった人。やはりいくつかの種類を試してみる必要があるようです。

 ところでこの「以前よりきれいな肌になった」というのは今日のポイントです。
 にきびは女性にとっては大きな悩みの種ですね。にきびができるのは「ばい菌」が関係しているのはもちろんですが、その他に男性ホルモンが深く関係しています。女性にも、ある一定の濃度の男性ホルモンは常に分泌されています。ところが何らかの原因で男性ホルモンが多く分泌されると、にきびができやすくなったり、また毛深くなったりもします。

 「低用量ピル」を飲み続けているとホルモンバランスがとれてくるので、このような高い濃度の男性ホルモンが抑えられ、にきびができにくい状態になります。そのうえ、「低用量ピル」は長期間飲み続けることを前提にしていますので安全性も高く、実際にピル先進国では「低用量ピル」がにきび治療の第一選択として使われています。
 内面からきれいになる、というのはちょっと意味が違いますが、ホルモンバランスを整えて体の中からきれいになりましょう。
 きれいなお姉さんが好きですか? きれいなお姉さんになりたいですか?
 は〜い!

 いよいよ4年に一度の「世紀の祭典」オリンピックが始まりますね。20世紀最後のオリンピックですから、盛り上がり方も尋常ではないでしょう。幸い今回はシドニーですから生中継の見過ぎで「オリンピック時差ぼけ」にはならないかもしれませんが、皆さんほどほどにしておきましょうね。もうすんでしまったことですが、毎回もめるのが選手選考ですね。今回は水泳や野球も大騒ぎでした。一発勝負の水泳は今まであまりもめなかったように思いますが、一体何があったんでしょうかね。野球も球団側が出さないと決めたとたんに優勝争いに全く関係なくなってしまって、今からでも遅くないから出してあげてよヤクルトさん。

 大会が始まってから問題になるのが、「ドーピング」そして「セックスチェック」ですね。コラムの性格上、今回話題にするのは「セックスチェック」の方です。男勝りの女性が活躍するのはかまいませんが、男が女性競技に参加しては困ります。そこで本当の女性かどうか検査をするわけですが、じゃあ男ってなあに? 女ってなあに?
 受精の前の時点まで遡りましょう。まず卵子はX染色体だけ持っています。一方、精子はX染色体を持った「X精子」とY染色体を持った「Y精子」があります。「X精子」が受精すれば「XX」の組み合わせになって女性となり、「Y精子」が受精すれば「XY」の組み合わせになって男性となります。これが「遺伝的な性」です。

 次に、Y染色体にある「精巣決定因子」が「性腺」に作用して精巣になります。この作用がないと「性腺」は自然に卵巣になります。これが「性腺の性」です。
 精巣からアンドローゲンというホルモンが分泌され、内性器・外性器が男性型に分化します。これが「性器の性」です。この時も、アンドローゲンが作用しなければ性器は自然に女性型になります。つまり、人間の原型は女性なんですね。「神はまずアダムを創り、アダムの肋骨からイヴを創った」といわれますが、ひょっとすると逆なのかもしれません。

 さらに「社会的な性」といわれるものがあります。見た目その他での「性」や本人の心理的な「性」です。
 「セックスチェック」では「遺伝的な性」を調べます。つまりY染色体を持っているかいないかで「性」を決定します。いくら「心理的な性」が女でも、オカマさんは女性競技に参加できないのは常識です。Y染色体を持っていてもその後の作用がうまく行かずに全くの「女?」(「性腺の性」「性器の性」「社会的な性」)に分化した人も残念ながら参加できません。でも、オリンピックに出場するような選手は、すでに確認済みの方がほとんどですからまず心配ないようです。

 ところで、オカマとゲイとニューハーフ。どこがどう違うの? 普通の格好をして心が「女」がオカマで、髭剃りあとが青あおとしていて女装しているのがゲイで、その辺の女性より綺麗なのがニューハーフっていうのは本当ですか? 教えてくださ〜い。

 STD(性感染症)第2弾。『尖圭コンジローム』です。
 STDの中では、数はあまり多いほうではありません。だいたい10万人あたりで30人程度と言われています。ただ、薬を飲めば治るといったものではなく、治療がわりと痛みを伴う方法しかないので、早いうちに治療を受けることが肝心です。
 外陰部がなんとなくざらざら感じたり、痒みがあったりする時はひょっとして「尖圭コンジローム」かもしれません。こんな時は、「デリケートゾーンの痒みを自分で治せる」というキャッチフレーズの軟膏を使っても残念ながら治りません。勇気を出して産婦人科を受診してください。

 もともとは、性交渉などで「ヒトパピローマウィルス」というウィルスが感染するのが原因です。20歳前後から以後の、性活動が盛んな年代に多く見られます。感染して3週間から3カ月もして症状が出始めます。
 女性の場合、腟口、小陰唇、肛門付近などに小さな「いぼ」ができます。初めのうちは診察してもわからない事もありますが、徐々に数が増え大きくなってきます。典型的なものは鶏のトサカのような形をしていて、足を閉じるとくっつく反対側の場所にもできることが多いようです。男性の場合、やはり外陰部ですが、亀頭の周りが「えりまきとかげ」状態になったりすることもあります。

 症状はあまり強くなく、痒みや違和感、性交渉などの時の痛みがある程度です。それだけに治療を受けずに我慢している人が多いように思います。診察してすぐわかる程度ならばまず確実ですが、正確には粘膜や皮膚の一部をとって検査することによって診断します。痛そうですね。
 治療の基本は「感染した細胞を取り除く」ということになります。液体窒素を使って凍結したり、レーザーや電気メスで焼灼、つまり焼いてしまったり、大きくなってしまっている時には手術的に切り取ってしまうこともあります。もちろん痛み止めはしっかりしますが、ちょっとこれは大変そうですね。

 こうやって確認できる病変、「尖圭コンジローム」の場合「いぼ」を、全て処理しても、目で見えない感染細胞は残っていることがままあります。そのため治療後も再発をすることがわりとあるので、定期的に検診を受けることがぜひ必要です。
 キチンと治療すれば、傷跡は非常に綺麗に治ります。とはいってもうつされないのが一番。
 臭いものには蓋(コンドーム)!
 「えりまきとかげ」にゃ近づくな!

 最近は「よせてあげる」ものやら、「3段階」式に調節できるものやら、「はずしてもキレイ」なものやら、美しく見せるためにさまざまな工夫がなされているようです。男性に限らず、ほ乳類であるかぎりみんな「おっぱい星人」です。乳児期の記憶が「おっぱい」に意識を引きつけるんでしょうね。
 おっぱいの「美しさ」については別にゆずりまして、ここではやはり「機能」についてのお話にしましょう。

 ミルク(人工乳)の進歩は目を見張るものがあります。おっぱいの真似から始まって、栄養面に関しては一部元祖おっぱいを上回るほどにまでなっています。それでもいろいろなところで、なかなかおっぱいに追い付くことができません。なぜなら、おっぱいのメリットはたくさんあるからです。

 まずは経済的です。お店に行く必要はなく、原則的にはコストフリーです。
 とても簡単です。お湯を沸かしたり、調乳したりする必要がありません。お出かけの時も余分な荷物がいりません。
 新鮮です。いつも出来立てで、これからの季節も食中毒の心配はありません。
 赤ちゃんを守ります。お母さんの持っている抗体を含んでいるので免疫力を高めます。
 産後の回復を早めます。乳首への刺激がオキシトシンというホルモンの分泌を促進し、オキシトシンは子宮を収縮させて「子宮復古」の手助けをします。
 完全栄養食です。ビタミンKについては少し弱いのですが、その他についてはほぼ万全の体制です。
 絆を深めます。なんといってもスキンシップ。親子関係の基本ですね。

 こんなに素晴らしいおっぱいの地位を根底からぐらつかせたのが「ダイオキシン」です。
 最近よく耳にしますね。少し前に野菜が売れなくなってしまう事件がありましたね。かなり身体に悪そうだということは話に聞いています。物を燃やすと発生しますから、やはり生産革命以後飛躍的に増えてきていたのでしょう。
 この「ダイオキシン」がおっぱいに含まれていて、さらに脂肪によく溶けるためにだんだんと蓄積すると言われたのです。これはちょっとパニックでした。

 ところがここに力強い助っ人が現れました。大阪府では1972年度頃から母乳のサンプルを保管していたのです。そのサンプル中のダイオキシン濃度を測ってみると、年々その濃度は激減していました。つまり、我々が飲んでいたおっぱいの方が、今の赤ちゃんが飲むおっぱいより格段に危険だったのです。さらにその濃度は身体に異常をきたすには到底至らないほどの低濃度であることがわかったのです。
 世の中のお母さん達。心配しないで元気な「おっぱい星人」をたくさん育ててください。

 「差別用語」ってありますよね。つい最近も某都知事がこの類の言葉を使って突き上げられてしまいました。本来の意味は別にして、一部の人であれ不快感を引き起こす言葉はできれば使わない方が良いかもしれません。
 少し前になりますが、産婦人科にとってとても重要な法律が平成8年に改定されました。もとの名前は「優生保護法」でしたが、この「優性」という言葉が障害者への差別につながるというのがきっかけです。ちなみに現在の名前は「母体保護法」といいます。

 どんな内容の法律かといいますと、「不妊手術」や「中絶手術」などを規制しています。ちゃんと届け出をして指定を受けた医者でなくては、勝手にこのような手術をしてはいけませんというわけです。
 電話帳か看板か何かで産婦人科を探してください。このとき「優生保護法指定医」とか「母体保護法指定医」と書いてあるところと、そうでないところがあります。これが届け出をしていますよということなんです。

 少し現実的な話にしましょう。あまりありがたくないかもしれませんが、仮にあなたが避妊に失敗してしまったとします。残念ながら産むわけにはいかない事情があります。いったいどこに行けばいいのかしら。お金はどのくらいかかるのかしら。次にできなくなることはないかしら。などなどいろんな不安や疑問が渦巻いてパニックになってしまいます。
 とにかくまずお近くの産婦人科で正常妊娠かどうかの確認を受けてください。以前「外妊」について書きましたが、あなたがそうでないという保証はどこにもありません。そのうえで、そこの産婦人科では手術できないとなれば適切なところを紹介してくれるはずです。「指定医」であれば必ずできるわけでなく、あなたの状態、妊娠週数などによってはできないこともあります。

 費用ですが全額自費です。施設、条件によって違いがありますが、おおよそ10万円前後から20万円前後かかります。結構高いですね。だからといって「中絶基金」を積み立てたりしないで、避妊にコストをかけてくださいね。こういうのを「リスクマネージメント」といいます。
 キチンと手術をして、術後の経過が順調であれば、まず次の妊娠には問題ありません。でも、何度も手術を繰り返したり、手術の後の経過が悪いとその可能性もでてきます。手術の後最低2〜3日は養生してください。
 最後に大切なことですが、原則的に相手の方(婚姻関係の有無は問いません)の同意が必要です。規定の同意書への署名捺印が求められます。決して外部に漏れる書類ではありませんから、うそは書かないでくださいね。

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